会社から解雇を告げられた方からよくいただくご質問について、Q&A形式でご説明します。
能力不足
Q1 「能力不足」、「成績不良」を理由に解雇されました。納得できません
A 納得できないのは当然です。
能力不足を理由とする解雇が有効とされるには、入社に至る経緯等を踏まえつつ、会社が指導や教育、配置転換などの改善の機会を与えても改善が見込めないといった事情が必要です。「相対的に成績が低い」「ほかの社員より劣る」という程度では、解雇の理由として不十分とされた裁判例もあります。会社から具体的な注意や指導を受けたことがあるか、改善の機会が与えられたか、人事評価の内容や根拠を確認し、評価資料や指導の記録を集めてください。入社の経緯(新卒か、専門職としての中途採用か)によっても判断が変わりますので、ご相談の際にお聞かせください。
Q2 中途採用で即戦力として入社しましたが、「期待した能力に達していない」と解雇されました
A 高い地位や報酬を前提に、特定の能力を期待して中途採用された場合、新卒者に比べれば、能力不足を理由とする解雇が認められやすい傾向はあります。それでも、「期待外れ」「期待した能力に達していない」というだけでは足りません。求められる能力が採用時に具体的に示されていたか、それを欠くことが具体的な事実で裏付けられているかが問われます。採用時の求人票、労働条件通知書、職務内容の説明、これまでの評価や指導の記録を保存してください。期待された役割が曖昧なまま解雇された場合は、無効となる可能性が十分にあります。
Q3 人事評価が低いとして、「業務改善プログラム(PIP)を達成できなければ解雇」と言われ、PIPを課されました
A 相対評価で下位にあることや、PIPを達成できなかったことは、それだけで解雇の理由になるものではありません。PIPの未達成を理由とする解雇を無効とした裁判例もあります。評価に客観的な裏付けがあるか、目標が明確で達成可能なものだったか、達成に向けた指導や研修、配置転換などの支援があったかなどを踏まえて、解雇に合理的な理由があるかが判断されます。PIPの内容や上司とのやり取りは、必ず記録しておいてください。目標に納得できない場合は、その旨を書面やメールで伝えておくことも重要です。PIPを達成できなかった場合でも諦めず、ご相談ください。
遅刻・欠勤(勤怠不良)
Q4 「遅刻が多く勤務態度が悪い」という理由で解雇されました
A 遅刻や欠勤があったというだけで、直ちに解雇が有効になるわけではありません。回数や理由、業務への影響、会社から注意や指導があったか、軽い懲戒処分などの段階を踏んだかを踏まえて判断されます。事前の注意なしに突然解雇された場合や、欠勤に病気などのやむを得ない事情があった場合は、無効となる可能性があります。会社からの注意の有無や内容、遅刻・欠勤の理由が分かる資料(メール、診断書、勤怠記録など)を整理しておいてください。「注意されたことはなかった」という場合は、特にご相談の価値があります。
Q5 体調不良で休みがちだったところ、「欠勤が続いた」として解雇されました
A 体調不良による欠勤を理由にした解雇は、無効と判断されることが少なくありません。病気やけがで休むことは、怠けているのとは違います。会社は、いきなり解雇するのではなく、まず体調不良の理由の確認・検討、注意や指導、休職制度があればそれを使わせるなど、解雇を避ける努力をする必要があります。これをせずに解雇した場合、その解雇は無効になる可能性があります。休む際に会社へ送った連絡(メール・LINE)、診断書、会社から注意を受けたかどうかが分かる資料を残しておいてください。休職制度を使わせてもらえなかった、注意もなく突然解雇された、という方は一度ご相談ください。
解雇、内定取消し、試用期間中の本採用拒否などでお困りの方は、お早めにご相談ください。時間が経つほど証拠は失われやすくなります。 相談受付ページhttps://ozasa-katsuhiro-law.com/contact/
※本ページは、一般的な法律上の考え方をご説明するものです。実際の結論は、個別の事情によって異なりますので、具体的な対応については弁護士にご相談ください。
最終更新日:2026年9月25日